2010/02/16

人事を尽くして天命に従うっチャ★

松下幸之助『道をひらく』より

自分には自分に与えられた道がある。
天与の尊い道がある。
どんな道かは知らないが、他の人には歩めない、
二度と歩めぬかけがいのないこの道。
広い時もある。
せまい時もある。
のぼりもあればくだりもある。
坦々としたときもあれば、
かきわけかきわけ汗するときもある。

この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまる時もあろう。
なぐさめを求めたくなる時もあろう。
しかし、所詮はこの道しかないのではないか。

あきらめろというのではない。
いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、
ともかくもこの道を休まず歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えられているかけがえのないこの道ではないか。

他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、
道はすこしもひらけない。
道をひらくためには、まずは歩まねばならぬ。
心を定め、懸命に歩まねばならぬ。

それがたとえ遠い道のように思えても、
休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。


この文章を読んで思い出すことがある。
それは、『赤毛のアン』のアン・シャーリーの生き方。
『赤毛のアン』シリーズの全てを要約するとするならば、
上の文章をそのまま当てはめてもいいような気がする。

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