2010/02/15

『サヨナライツカ』原作読んだっチャ★

ミポリンの映画の原作を読みました。
幻冬舎文庫から出ている、辻仁成さんの『サヨナライツカ』です。

この本は、AMAZONでの書評を見ると「理解できない」とか「登場人物が想像できない」というように、かなり酷評が多いのですが、わたしはそんなに悪くないと思いますた。 映画を観たからかな~?とも思いますが。。

映画って、よく原作の方がよかったっていうパターンになりがちだけど『サヨナライツカ』は、原作の美しさをそのままにというよりはそれ以上に表現できていたんじゃないでしょうか。

んで、まぁまぁ「理解できない」って人は無理に理解しなくていいんじゃないでしょうかって思いますね。
多分、好き嫌いがはっきり分かれるお話だと思うので。
あと、前にも書いたけど、R30なお話なんで、年とったらわかることもあるかも。

映画にも出てきますが、原作の冒頭に『サヨナライツカ』という詩が出てきます。
この詩を読んで何か共感するものがあれば、続きを読んでみてもいいかもしれません。

↓以下原作より引用します↓

サヨナライツカ

いつも人はサヨナラを用意して生きていかなければならない
孤独は最も裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい
愛におびえる前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ

サヨナライツカ

永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチハがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトにわかれる

わたしはきっと愛したことを思い出す



どうですか?
わたしがこの詩を読んで思うのは、どんなに愛する人に対しても、何らかの理由でサヨナラは必ずやってくるわけで、でも、来ないと思って毎日過ごしているわけで、サヨナラがくることがわかっていれば、ひとはもっとやさしく、強く、なれるんじゃにゃーかってことです。
んで、結婚ちゅーのは例えば愛がなくなったとしても、どんなときでも、わたしたちはいつまでも人生を共にしましょうねっていう契りなんでしょうかってことです。この世に変わらないものなんてないかもしれないけど、でもわたしたちは変わらずにいたいねっていう誓いなのかしら…ってね。
だとしたら、なかなか にんげん すてきやん。

変わらず。

控えめのフック。

変わらず。

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