2008/11/15

待つということ


待ち合わせまで時間が合ったので、銀座のH&Mを覗いて見る。行列はできていないけれど、すいすい吸い込まれるように人が店に流れていく。私も流れに乗って店内へ入ってみる。すいすい吸い込まれた人たちが、水槽の中の魚が藻にまとわりつくようにように洋服の周りをぐるぐるしている。レディースのメインフロアは2階と3階のようで、1階の階段から、流れは上のフロアーへ続いている。1階を見る限り、欲しいものがなかったし、皆何かにあおられて必死に洋服を手に取る姿を見て、私は戦意を喪失した。待ち合わせの時間はまだだったけれど、さっさと外へ出た。

22歳頃にN.YでH&Mを見つけたときは、狂ったように買い物をした。「こんなお店があるなんて!!」と心が躍った。そんな私にとって、待ちに待ったH&M日本進出だったが、あの時の感覚が目覚めることはなく…。ちょっと残念。

8年越しのわくわくは、一瞬で冷めたが、数分後に待つわくわくに期待を膨らませて、店を後にした。

何かを待つということは、その間にある想像や、期待に胸を躍らせることに意味があるのかもしれない。

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